リメンバー・ザ・ドリーム

●懐かしかったが、そんな貧相なにショーたちだったか?(2004.3.17)

もう終わろうとしてしている「リメンバー・ザ・ドリーム」について、考えてみたいと思う。

20年間に開催されたさまざまなショー、パレードを再現するという「リメンバー・ザ・ドリーム」、とても期待をして見てみたのだ。
結論からというと、実際に見た感想は「失望」であった。
たった20分程度の時間に、いったいいくつのショーを押し込んでいるのだろうか。それも、細切れに次々とほんの一部分を入れ込んで、つなぎ目なども考えずにただ垂れ流しでいるように感じた。
たしかに懐かしかったが「もう終わりかい」という感じだった。

初期のショーを見ると、衣装や音楽というか歌詞がやぼったいし、舞台セットなどもなぜかなかったので、貧相にすら見えた。いや、本当のものは、もっといいものなんだけれど、あの一部分だけ見せられると、「えー、昔はこんなにしょーもなかったんか」と、見たことが亡い人にそう思わせてしまうような見せ方ではないか。

それも、昔のショーよりも、最近のショーが中心だったので、私は違和感を覚えた。最近やっているんだから、そんなに時間を割かなくてもいいじゃないか。ミッキーマウスマーチのパラパラはまあいいとして、なんで、去年のプレイジングタイムとかを今更やらないといけないのか。フェスタ・トロピカールなんて、わざわざやらないといけないものか?

昔はしょーもなかったけれど、今は、けっこういいんだぜ、というテーマで編成したように思えてならない。
昔のショーやパレードの方が単純で素直でゲストに媚びてなくって、楽しかったぞ。

……今回のリメンバー・ザ・ドリームは、アイデアはいいと思うのだが、たった20分ほどで、なぜこんなにショーの一シーンを押し込めたのだろう。いや、たしかに懐かしかった。でも、全体的なショーとしては、とても貧相で、20周年を飾るショーには見えなかったのだ。それなら、東京ディズニーリゾートのホームページにある20周年のショー・パレードを振り返るページを見た方がとてもいい。
どうせなら、月代わりで、ショーベースで昔のショーを再演するとか、歴代のパレードを詰め込んだパレードをやってもらった方がずっといいけれど、それは経費の関係でね……。

10周年のイッツア・マジカルのように一年間を通じて開催されたものとは違い、期間を区切って、この20周年はいろいろとショーの企画を変えながら進んできた。それは、変化させることでゲストに何度も来させようという意図があるとともに、一つのショーで一年間ひっぱれないという企画力の低下を現したものでもあるのではないか。
この20周年のショーのラインナップは全部見たのだが、はっきりいって「これが20周年?」という感じだった。べつに記念の年ではなくてもいいじゃないか。

前々からTDRのショー・パレードの企画力の低下をなんとなく感じているが、せめて20周年くらいは「おお、よかったね」といものを見せてもらいたかった。そういう意味で、「リメンバー・ザ・ドリーム」は期待していたのだが、いろんな意味で失望した。ショーの構成すら、この程度かということと、昔のショーの方がやっぱりよかったな、ということと。